工務店は今、施工管理という 概念を整理する時(前編)

住宅建築業界では、今や施工管理や工事管理という言葉を合言葉の様に簡単に使うことが多いですが、「施工管理」という、そもそもの概念を本質的に理解している企業が非常に少ないのが現状です。

施工管理の本来の役割としては、工程管理や安全管理、品質管理などを建築現場で行う仕事であり、目的としては、工事が大規模になるほど工程は複雑になり技術者の数も増えるために、施工管理によって計画性のある質の高い工事を行う必要性を追求するためです。

そして、施工管理の主な仕事は、発注者との打ち合わせや技術者の指導といった、現場管理や監督業務を行うという仕事という事なのです。

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如何でしょうか?なんとなく皆様の感覚でのイメージは、そんなにずれていないとは思いますが、やはり皆様の認識では感覚に過ぎない部分を今、お感じになってないでしょうか?

実は本質的な品質向上や生産性向上に繋がらない大きな原因の1つには、この概念をどうしても感覚で持ち過ぎてしまい、論理的なロジックとして持ち合わせない点にあります。

だからこそ、今一度このコラムで再認識して頂き、改めて自社のこれからの具体的改善に結び付けて頂けたら幸いに思うと同時に、この大前提の概念としての役割、目的、仕事内容を再度振り返ってみて、皆さんが今の施工管理という仕事に対する考え方や企業としての向き合い方を今一度、振り返って頂きたいと思っております。

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まず戸建住宅業界「町場工事」での役割ですが、「工程管理や安全管理、品質管理」などと先程記載致しましたが、正しくは8つの役割が有る事を認識しておきましょう。

実は、上記に記載した3つの役割に加えて「環境保全、原価管理、受発注管理、納材管理、情報管理」の5つをプラスした、8つの役割となるという原則です。

野丁場工事の施工管理概念では、戸建住宅業界と少し実務上違っていて、情報管理を組織管理に置き換えて管理して行くという事も特徴の一つです。

そして目的で整理した「計画性のある質の高い工事」を本当に実現させる答えは、まずこの8つの役割をどれだけ精度高く機能させ、そしてルーティンとして実運用させるかが鍵となり、全ての成果となります。

また現場そのものの管理監督を現場監督が中心に担っていく、つまりマネジメントして行くという流れになります。

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次に「管理すべき枠」のお話しに入る前に、今の戸建建築の仕様やスペックを振り返ってみましょう。

戸建住宅建築そのものは時代を経て、新築購買層の低年齢化や新建材や設備品の進化に伴って、住宅そのものが規格化してきていると言えいます。

注文住宅といえども、最近では表面的な仕上げ中心の選択肢の幅だけにとどまり、主要構造からの多彩なラインナップでは無い事から、むしろほとんどが規格化してきていると言っても過言では無いでしょう。

この規格住宅という特性を活かそうとした施工管理の場合、「管理すべき枠」は1棟1棟という物件毎にプロジェクトとして管理する従来型の概念を捨てない限り、活かし切れないという訳です。

つまり、物件毎のプロジェクトマネジメント思考では、今の工事管理は全て現場に関わる職人や監督の個人スキルに依存させないと、どうしても進めていけないという点です。

確かに昔の注文住宅は、現場毎のプロジェクトマネジメントとして、経験豊かな現場監督や棟梁中心に腕を奮ったものでしたし、そこに価値があることで、特に大工職人指名という購買ニーズも普通にあった時代でもありました。

規格住宅の施工管理すべき枠の在り方は、年間棟数に関係なく、仕様スペック毎に連続して管理して行くというプログラムマネジメントという思考と手法を仕組みとして用いる事で、品質や生産性という様々な改善が図れるという管理枠に、ひとまず改めて頂きたいのです。

それをまず改めることで、一定のスタンダードな管理スキームの構築を目指していけますので、メリットとしては現場スタッフ依存型管理の脱却や、また現在非常に広がりを見せているクラウド管理ツール等が活かせていく事ができ、少人数制での安定感ある管理が実現出来るのです。

 

また現在においてはクラウド管理ツールの普及も非常に大切な事ではありますが、使いこなせ無いビルダーが非常に多いことも事実です。

特にその原因となるのは、まさしくプログラムマネジメント型での施工管理を運用していない点から、残念ながら個人に依存するチャット機能や写真UP機能止まりの利用でしか無いのが現状でしょう。

このプログラムマネジメントは、極端にいうと工場生産管理型手法に近いと言えます。

考えてみれば同じ仕様スペックのものを様々な立地場所で量産する訳ですから、このような考え方の切り口でも決して間違いでは無いということです。

ただ、家電製品などの工場生産管理と違うことは、製造場所が建築現場である事で、規模や立地、お客様によって間取りが異なるという点になります。

この辺りを頭に入れながら、1つずつ紐解いて行きましょう。【後編へつづく】