「業務IT化への目的を明確にし、まずは人材育成環境整備へ」

ここ数年の業界の変化として、業務IT化へ取り組む企業がかなり増えてきたと言えます。この普及していく流れのビルダー側の根底には、現場スタッフの労働不足に対して、業務生産性向上という命題に無理矢理でも踏み切って行かなくてはならない厳しい環境に置かれてきたことが一様に挙げられます。そしてこのように急務な現場環境改善に対して、施工管理や人材マッチングなど、沢山のベンチャー企業の参入と企業努力で、IT化というものが少しずつスタンダードな環境を根付かせて行ったとも言えます。一方、市場から見たこのIT化の普及要因としては、タブレットのような簡単に持ち運べるデバイスが広がった事と、個人利用に対して多くのアプリの誕生による利便性と習慣化が後押ししたことも挙げられるでしょう。

では国内だけで見ても、何故、他産業に比べ建築業界のIT化の進度が遅かったのか?また世界的に見ても、何故、同じ産業界でも他国に比べ、我が日本がIT化の流れが遅れているのか?ということを、疑問に思っている方も多いのではないでしょうか?実は、この業界普及進度の遅れの要因には3つの理由が隠されているのです。

1つ目は、「ゼネコン」と言われる日本独自の請け負う仕組が根底に存在するからです。ゼネコンとは、元来英語の「General Contractor」の略称であり、元請負者として各種の土木・建築工事を一式で発注者から直接請負い、工事全体のとりまとめを行う建設業者を指します。つまり、この総合請負体制が、実はIT化の普及を阻止していたと言えます。

2つ目は、世界的に見ても日本という国は、まだまだ建築行為そのものが、市場に対してあまり大きな問題にならない環境下にあると言われています。裁判が当たり前のアメリカなどに比べ、日本はまだまだ不具合の潜在化に対しても、あまり危機感という点において緩いと言えるでしょう。

3つ目は、日本の建築現場において、職人や技能者の権限や権力という個人に属する力が大きく存在しているからです。職人不足だから気を使うという単純なことではなく、会社が請負をしても、まだ下請側の職人個人のやり方や考え方という部分に依存仕切っている元請側の管理軸が弱いことが挙げられるのです。

以上のような背景から、これからITを使って、何を業務改善するのか?また何の為に生産性を向上させるのか?という意図や、現在の業務の仕組みや組織体制という点からも、しっかり導入目的を具体的かつ明確に示して行かなければ、本末転倒となってしまいます。ITツールは魔法ではなく、万一、アナログであってもしっかり業務目的や業務フローが築かれ、浸透しているからこそ、デジタルの力というものが大きな力になるという事の「目的と手段」を見誤ってはいけないことを、ここでしっかり振り返っておきましょう。

ここで皆さんに考えて頂きたいことは、労働不足という原因の奥底には、ただしんどい仕事、またお金がもらえないからという事ではなく、未来を描けない不安があるからなのです。仕事をしていて「楽しくない!」「必要とされない!」「認めてもらえない!」という環境では、そもそも自分の仕事を天職と思える機会を奪っていると言えるでしょう。つまり、各々が仕事を天職とおもえる魅力という部分と、その知識や技能を得ることで自身が未来を描けるインプット、つまり学習環境というプラットホームを作ってあげる事が必要なのです。働き方改革の原点はきっとこの根底にあるといえるでしょう。

例えどれだけ業務が効率よく回っても、どれだけ現場の生産性が向上したとしても、そこで任される人の思考やモチベーションを進化させる何かがなければ、サービスや製品そのものに、大きな価値の差が生まれてしまうという訳です。だからこそ生産性向上実現に向けて、労働生産性という部分だけの改善で留まらず、付加価値生産性というもう一方の視点を決して忘れずに意識して改善して行きましょう。その付加価値生産性向上を実現していく大前提には、まず各々で働く人達の仕事の目的を正しく気付かせる学びの機会を習慣化させて行く事が大切でしょう。

我々NEXT STAGE GROUPもそのご支援出来る環境整備に一助できるよう、
「思考を変え、実践が変わる!」
をテーマに、遂に2020年1月6日に業界待望のクラウド動画学習サービス「ACRO5 」をリリースさせていたます。まずはご体感していただき、是非ともサービスインして頂ける事、心よりお待ち申し上げます。