金物の使用方法

 【コメント】

近年、枠材用ホールダウン(HD)の使用率が各ビルダーとも増えています。
基礎工事の段階で、HDの設置を行いますが、写真のような問題が起きた場合は
枠材用HDの使用が考えられます。
本来、枠材用と一般用のHDではビスの長さが違うだけの問題です。
ビスの取替えによって枠材用HDの施工が可能です。(メーカーにも確認しております)
  
もう一つですが、施工の納まり上枠材(105×30)を柱に取付ける場合は、
性能認定の留付け方で枠材を留め付けないと金物本来の力が発揮できない為、
認定の力が見込めない金物になってしまいます。
使用方法、枠材の留付け方等を、今一度考えていただくことで一層スキルアップに繋がると思います。
その建物で一番力がかかる為に必要になってくる金物なので、使い方の間違いによって
柱から外れる可能性があります。そうなった場合、建物の倒壊に繋がる恐れがあります。
昨年の熊本地震でも、接合部の金物が外れてしまった事例がメディアを通じて報告されていたと思います。
今からでも遅くないと思います。
今一度、正しい施工をされているかを再確認していただければどうでしょうか?
必ず、自分のスキルアップと次現場への対応が変わってくると思います。

柱金物の注意点!

【コメント】

今回の品質を上げる為のスキルアップポイントは、柱金物の施工状況となります。
こちらの画像では、ビスのねじ切ってある部分が見えています。
メーカーにも確認いたしましたが、この状況では柱金物としての役割を果たすことが出来ません。
もしこの様な状況になるのであれば、床板を切り欠いて横架材に直接取り付けするのも一つかと考えます。

次の画像では、パッと見た瞬間に何が問題なのか気付かない方もいらっしゃいます。
よく見ていただきますと、柱金物の取り付け位置に問題があります。
柱金物は柱と横架材に取り付けますが、画像では横架材同士の部分に取り付けられています。
柱金物は施工要領書に記載されている施工をして初めてその効力を発揮します。
使用するビスや使用方法等、きちんと決められた施工をすることが肝要です。
『たかが柱金物、されど柱金物。』です。
こういった部分から、もう一度丁寧に確認されてはいかがでしょうか。
皆さまの現場はどのようになっているでしょうか?

断熱材の施工

【コメント】

NEXT STAGEの監査でも、断熱材の施工に関しての不備事例が多くなってきています。
国の施策で、2020年までに戸建て住宅でも省エネ基準が義務化になり、建築確認申請でも
省エネ基準に適合しているかの根拠の資料(計算書等)が求められるようになると言われています。
その中で、断熱材の施工に対しても品質が求められるようになってきます。

1枚目の写真は、グラスウール断熱材の「防湿層」と呼ばれる表面のフィルムの留め付けの不備や、
柱や間柱の表面に防湿層が留め付けられていないなどの不備があります。
最近は現場発泡の吹き付け断熱材施工が多く、価格が高い分メーカーの責任施工になっており、
大工職人様の手間が減ります。
反対にグラスウール断熱材は価格が安い分、大工職人様の力量が問われる部分になります。

2枚目の写真は、グラスウール断熱材の防湿層がきっちりと留め付けられており、
見た目にもきれいです。
このビルダー様は「断熱マイスター」と呼ばれる大工職人様が断熱材を施工しており、
施工方法を正しく理解して施工しています。
長期優良住宅やZEHなど、性能が高い住宅ほど正しい知識に基づいた断熱材の施工が必要になりますが、
現場に携わる職人様や設計者様も、適切な断熱材の選定や正しい施工が求められるようになる
時代がやってきます。

止水処理の考え方!

【コメント】

今回の品質を上げる為のスキルアップポイントは、配管貫通部の止水処理となります。
各工程の施工の中でも指摘率が非常に高い部分と考えます。
今や瑕疵保険適用No.1がこの防水工程となります。
実際に、お引渡し後、この部分の施工不備が原因と考えられ、クレームにまでなった報告があります。
そういったことを未然に防ぐ為にも今回も少し興味を持って見ていただければと思います。

それでは、まずこちらの写真をご覧ください。
ダクト廻りの止水処理ですが、問題があります。
赤い矢印の部分に防水シートの左右の重ね部分があり、そこに貫通部があります。
画像部分のダクト右側の止水処理は上側の防止シートにしか止水処理がされていませんので、
下側のシートには止水処理がありません。
このままの状態で、何らかの原因で継目部分から水が入った場合、
水は向かって右方向に移動します。
そして、そのまま止水処理の無い部分から躯体側へ浸水してしまいます。

次にこちらの画像です。
現場ではたまに見かける施工かと思います。
しかし、よく見ていただきますと、管と管の間に隙間が見受けられます。
これでは簡単に内部に浸水してしまいます。
抱き合わせの配管や配線は要注意となります。
今回の事例に共通することは、『無意識の施工』ということです。
一見、問題が無いように見えますが、よく見るとそこに問題が潜んでいます。
止水処理は水の流れ方をイメージしながら行うことがとても大切です。
ほんの少しの一手間、一工夫が未然に問題を防ぎます。
皆さんの現場、一度確認されてはいかがでしょうか。

コンクリートの圧縮強度試験の目的は?

 

【コメント】

NEXT STAGEの監査項目にありませんが、多くのビルダー様の標準施工手引書では、
基礎で打設するコンクリートの強度を確認するためには、供試体を取り、圧縮強度試験確認する必要があります。
しっかり確認されていますよね?
では、コンクリート強度試験をする目的はご存知でしょうか?
木造の現場監督さんの中には、目的に応じて共試体の「養生」の方法が違うことをご存知ない方も
いらっしゃるようなので簡単ですがまとめさていただきました。

(製品の品質確認)→標準養生
出荷されたコンクリートが配合計画書通りの強度が出ているか、製品の品質を確認する目的で行う試験

(現場での品質(強度)確認)→現場養生
現場打設されたコンクリートが気温等の影響を受ける中、しっかり強度が出ているか確認する目的で行う試験

冬季に基礎を施工するときに、コンクリートの強度から型枠の脱型時期を判断する場合は、後者の試験値を参考にします。