前コラムの繰り返しとなりますが壁通気工法を考える上で押さえるべき3つのポイントは、”①空気の入口を確保 ②空気の流れる道の確保(通気層)③空気の出口の確保”となります。
下の写真は「②空気の流れる道の確保(通気層)」における不備事例と優良事例となります。
通気工法により通気層を設ける主な2つの目的は、外壁等(1 次防水)から侵入した雨水を防ぎ通気層を通して外部へ排出する「防水」と、「室内や壁体内の湿気を通気層を通して外部へ排出する「排湿」です。空気の流れを妨げると「排湿」ができなくなり、構造材や下地材を腐らせるような不具合が生じたり、建物の耐久性や価値を下げてしまう恐れがあります。
こちらは透湿防水シートのたるみが発生している不備事例です。
このままの状態でサイディングを施工してしまうと空気の流れを妨げる恐れがありますので、たるみの無い施工が望まれます。
こちらの写真は優良事例です。
透湿防水シートにたるみのない施工に加えて、端部に防水テープを貼り、めくれ防止の配慮も行っています。