たかがボードビス。されどボードビス!

【コメント】

今回の品質を上げる為のスキルアップポイントは、
プラスターボード(石膏ボード)ビスの施工状態となります。
たかがボードビスじゃないかと思われる方もいらっしゃると思いますが、
是非とも興味を持って読んでいただければと思います。

本来ボードビスは省令準耐火の使用でない限り、そのピッチに法的な縛りは存在しません。
その省令準耐火の仕様も法令ではありません。
省令準耐火構造はフラット35の火災保険料の値引き制度の仕様となります。
つまり、何の縛りも存在しない部分だからこそ、明確な基準を設定する事が大切で、
品質向上へ入口となり得るのです。

1枚目の写真では、ビスのめり込みが深く、プラスターボードの紙が切れていたり、
材端に近すぎる為プラスターボードが割れています。
また、このような施工状態をお施主様がご覧になった際に、どの様に思われるでしょうか。
その後のクレームに繋がる恐れがあるのではないでしょうか

2枚目、3枚目の写真では、大工さんの一手間一工夫を感じることが出来ます。
こういった部分にまで気を抜かず、丁寧に丁寧に施工されていれば、
現場を見せるだけで紹介がいただけそうですね。
プラスターボード施工は超品質向上系の工程だと思います。
たかがボードビス。されどボードビス!です!

設計図書内の品質改善

 【コメント】

施工品質の向上のためには、設計視点での改善も欠かせません。
NEXT STAGEの現場監査でも様々なビルダー様の設計図書をお預かりして現場監査をおこなっております。
その中で、設計図書内での表現の癖や見やすさ、見にくさといった内容も数多く散見されます。
現場監査では、現場にお邪魔してチェックさせていただいている際に、
自社基準に適合していない箇所もありますが、設計図書内の表記不整合や表記ミスによっての
不適合箇所も多くあります。
現場の最前線で頑張っていただいている現場監査士様も、設計図書の表記不整合や表記ミスによって
判断に迷ったりする事例は数多くあります。
左側の写真(基礎伏図)には、基礎の人通口の位置が設計図書に落とされており、
凡例にも記載がされています。
一方、右側の写真は一見すると人通口に見えますが、設計図書に記載がなく
凡例にも人通口の記載がありません。
基礎の立上り部の人通口部分と端部の箇所では基礎配筋の考え方が異なり、
基礎業者様も施工時に迷うことがあります。
ビルダー様の協力業者様が工事をしやすい施工目線での設計図書の在り方を考えていくことも、
施工品質の向上には欠かせません。

金物の使用方法

 【コメント】

近年、枠材用ホールダウン(HD)の使用率が各ビルダーとも増えています。
基礎工事の段階で、HDの設置を行いますが、写真のような問題が起きた場合は
枠材用HDの使用が考えられます。
本来、枠材用と一般用のHDではビスの長さが違うだけの問題です。
ビスの取替えによって枠材用HDの施工が可能です。(メーカーにも確認しております)
  
もう一つですが、施工の納まり上枠材(105×30)を柱に取付ける場合は、
性能認定の留付け方で枠材を留め付けないと金物本来の力が発揮できない為、
認定の力が見込めない金物になってしまいます。
使用方法、枠材の留付け方等を、今一度考えていただくことで一層スキルアップに繋がると思います。
その建物で一番力がかかる為に必要になってくる金物なので、使い方の間違いによって
柱から外れる可能性があります。そうなった場合、建物の倒壊に繋がる恐れがあります。
昨年の熊本地震でも、接合部の金物が外れてしまった事例がメディアを通じて報告されていたと思います。
今からでも遅くないと思います。
今一度、正しい施工をされているかを再確認していただければどうでしょうか?
必ず、自分のスキルアップと次現場への対応が変わってくると思います。

柱金物の注意点!

【コメント】

今回の品質を上げる為のスキルアップポイントは、柱金物の施工状況となります。
こちらの画像では、ビスのねじ切ってある部分が見えています。
メーカーにも確認いたしましたが、この状況では柱金物としての役割を果たすことが出来ません。
もしこの様な状況になるのであれば、床板を切り欠いて横架材に直接取り付けするのも一つかと考えます。

次の画像では、パッと見た瞬間に何が問題なのか気付かない方もいらっしゃいます。
よく見ていただきますと、柱金物の取り付け位置に問題があります。
柱金物は柱と横架材に取り付けますが、画像では横架材同士の部分に取り付けられています。
柱金物は施工要領書に記載されている施工をして初めてその効力を発揮します。
使用するビスや使用方法等、きちんと決められた施工をすることが肝要です。
『たかが柱金物、されど柱金物。』です。
こういった部分から、もう一度丁寧に確認されてはいかがでしょうか。
皆さまの現場はどのようになっているでしょうか?

断熱材の施工

【コメント】

NEXT STAGEの監査でも、断熱材の施工に関しての不備事例が多くなってきています。
国の施策で、2020年までに戸建て住宅でも省エネ基準が義務化になり、建築確認申請でも
省エネ基準に適合しているかの根拠の資料(計算書等)が求められるようになると言われています。
その中で、断熱材の施工に対しても品質が求められるようになってきます。

1枚目の写真は、グラスウール断熱材の「防湿層」と呼ばれる表面のフィルムの留め付けの不備や、
柱や間柱の表面に防湿層が留め付けられていないなどの不備があります。
最近は現場発泡の吹き付け断熱材施工が多く、価格が高い分メーカーの責任施工になっており、
大工職人様の手間が減ります。
反対にグラスウール断熱材は価格が安い分、大工職人様の力量が問われる部分になります。

2枚目の写真は、グラスウール断熱材の防湿層がきっちりと留め付けられており、
見た目にもきれいです。
このビルダー様は「断熱マイスター」と呼ばれる大工職人様が断熱材を施工しており、
施工方法を正しく理解して施工しています。
長期優良住宅やZEHなど、性能が高い住宅ほど正しい知識に基づいた断熱材の施工が必要になりますが、
現場に携わる職人様や設計者様も、適切な断熱材の選定や正しい施工が求められるようになる
時代がやってきます。