断熱材の施工

【コメント】

NEXT STAGEの監査でも、断熱材の施工に関しての不備事例が多くなってきています。
国の施策で、2020年までに戸建て住宅でも省エネ基準が義務化になり、建築確認申請でも
省エネ基準に適合しているかの根拠の資料(計算書等)が求められるようになると言われています。
その中で、断熱材の施工に対しても品質が求められるようになってきます。

1枚目の写真は、グラスウール断熱材の「防湿層」と呼ばれる表面のフィルムの留め付けの不備や、
柱や間柱の表面に防湿層が留め付けられていないなどの不備があります。
最近は現場発泡の吹き付け断熱材施工が多く、価格が高い分メーカーの責任施工になっており、
大工職人様の手間が減ります。
反対にグラスウール断熱材は価格が安い分、大工職人様の力量が問われる部分になります。

2枚目の写真は、グラスウール断熱材の防湿層がきっちりと留め付けられており、
見た目にもきれいです。
このビルダー様は「断熱マイスター」と呼ばれる大工職人様が断熱材を施工しており、
施工方法を正しく理解して施工しています。
長期優良住宅やZEHなど、性能が高い住宅ほど正しい知識に基づいた断熱材の施工が必要になりますが、
現場に携わる職人様や設計者様も、適切な断熱材の選定や正しい施工が求められるようになる
時代がやってきます。

止水処理の考え方!

【コメント】

今回の品質を上げる為のスキルアップポイントは、配管貫通部の止水処理となります。
各工程の施工の中でも指摘率が非常に高い部分と考えます。
今や瑕疵保険適用No.1がこの防水工程となります。
実際に、お引渡し後、この部分の施工不備が原因と考えられ、クレームにまでなった報告があります。
そういったことを未然に防ぐ為にも今回も少し興味を持って見ていただければと思います。

それでは、まずこちらの写真をご覧ください。
ダクト廻りの止水処理ですが、問題があります。
赤い矢印の部分に防水シートの左右の重ね部分があり、そこに貫通部があります。
画像部分のダクト右側の止水処理は上側の防止シートにしか止水処理がされていませんので、
下側のシートには止水処理がありません。
このままの状態で、何らかの原因で継目部分から水が入った場合、
水は向かって右方向に移動します。
そして、そのまま止水処理の無い部分から躯体側へ浸水してしまいます。

次にこちらの画像です。
現場ではたまに見かける施工かと思います。
しかし、よく見ていただきますと、管と管の間に隙間が見受けられます。
これでは簡単に内部に浸水してしまいます。
抱き合わせの配管や配線は要注意となります。
今回の事例に共通することは、『無意識の施工』ということです。
一見、問題が無いように見えますが、よく見るとそこに問題が潜んでいます。
止水処理は水の流れ方をイメージしながら行うことがとても大切です。
ほんの少しの一手間、一工夫が未然に問題を防ぎます。
皆さんの現場、一度確認されてはいかがでしょうか。

コンクリートの圧縮強度試験の目的は?

 

【コメント】

NEXT STAGEの監査項目にありませんが、多くのビルダー様の標準施工手引書では、
基礎で打設するコンクリートの強度を確認するためには、供試体を取り、圧縮強度試験確認する必要があります。
しっかり確認されていますよね?
では、コンクリート強度試験をする目的はご存知でしょうか?
木造の現場監督さんの中には、目的に応じて共試体の「養生」の方法が違うことをご存知ない方も
いらっしゃるようなので簡単ですがまとめさていただきました。

(製品の品質確認)→標準養生
出荷されたコンクリートが配合計画書通りの強度が出ているか、製品の品質を確認する目的で行う試験

(現場での品質(強度)確認)→現場養生
現場打設されたコンクリートが気温等の影響を受ける中、しっかり強度が出ているか確認する目的で行う試験

冬季に基礎を施工するときに、コンクリートの強度から型枠の脱型時期を判断する場合は、後者の試験値を参考にします。

基礎立上り打ち継ぎ面の注意点!

【コメント】

今回のスキルアップポイントは、スラブと基礎立上りの打ち継ぎ面の注意点となります。
基礎の打ち継ぎ面は、様々な問題や改善事例が発生し易い部分となりますので、
その施工には注意が必要です。
今回は、その一例を皆さまに知っていただき、今後の施工に反映していただければと思います。

まずはこちらの写真についてです。
赤い矢印が指している部分をよく見ていただきますと、黒い液状のものと
設備スリーブ間に隙間が見受けられます。
この黒い液状のものの正体は打ち継ぎ面からの基礎内部への浸水を防ぐ止水材です。
止水を目的とする為に施工しますので、当然このような状況では意味がありません。
その場限りの思いつきや、やっつけ仕事ではなく、しっかりとその意味を考えた施工が大切です。

次にこちらの画像です。
型枠内に落ち葉や砂埃が溜まってしまっています。
基礎屋さんのお話しでは、コンクリート打設前に散水するとの事でしたが、
それでも限度はあります。
このままコンクリート打設を行った場合、
この部分はジャンカになる恐れが非常に高いと考えます。
ジャンカとは、コンクリート打設不良による空隙(くうげき)を意味しますが、
基礎にとって弱点となってしまいます。
今後は、同じ事を起こさない為の対策を検討いただきたいと思います。
今回は、どちらの場合もその本質的な部分を少し意識していただくだけで
防ぐ事の出来る状況と考えます。
ほんの少しの意識と一手間一工夫。
品質向上とは何かを常に考えていただき、是非とも挑戦していただきたいと切に願います。

品質向上の事例

弊社NEXT STAGEの会社理念である「ビルダー様の施工品質の安定と向上を具現化する」ため、日々ビルダー様と施工品質向上への取り組みを行っております。監査を導入していただいているビルダー様と一緒にお取組みしている中で一番嬉しいことは、施工品質が目に見えて変化していくことが感じられた部分です。


1枚目の写真はサッシ廻りの防水シートの施工状態ですが、防水シートの端部がめくれています。防水シート同士の重なりが大きいと、防水シートのバタつきの原因になります。最終がドウブチで押さえる部分になりますが、防水シートのめくれが大きいと、外壁を施工した後に通気空間から上がった空気で壁内に防水シートのバタつきが起こり、通気が正しく行われない可能性があります。


2枚目の写真で表れているように、最近では、防水シートの端部に防水テープを施工して、防水シートのめくれを止める工夫が行われています。現場の職人様も余裕が出てきたのか、施工も丁寧にされていました。他のビルダー様も、少しずつ品質への向上が見えてくることが出来れば嬉しいです。