良いところを取り入れる行動力

下の写真は、HD金物の強度を柱に記し、職人さんの施工ミスを防止している優良事例です。なおかつ、柱に直接記載することはせずに、テープを貼りそこへ記入するというお施主様への配慮も忘れてはいません。


 

なぜこのようなことを始めたかを現場監督に話を聞くと、「指導してくれた先輩がやっていたことなので、自身もやっている」という回答。指示されるわけでもなく、良いテクニックを見て自分もやってみる、その行動力。とても素晴らしいと思います。

防水シートの重ね巾

下の写真は、外壁の防水シートの上下重ね位置で電気配管を取り出している不備事例です。




電気配管の下の防水紙を切り取って施工しているのがわかると思います。水が回らないように上下の重ねは90㎜以上必要なのですが、この施工では確保できているとは言えせん。上下の重ね位置や左右の重ね位置を避けることができれば一番よいのですが、現場では避けることができない場合もありますので、その対処方法を自社で定めておくことが望まれます。



赤丸部分は上下の防水紙をまたがりテープを貼りつけているため、上の防水紙が風などで簡単に剥がれてしまうおそれがあるため防水性に不安がのこります。



是正を参考例として、上下のジョイントに十分に左右重ね巾(150㎜以上)をとってテープを貼り、そこから上に貼り上げていくかたちで、配管廻りを止水していく方法があります。

コンクリートの充填性を考慮

下の写真は、基礎の立上り部分にプラスチック製のドーナツ形スペーサーを横使いに取り付けた事例です。横使いした理由は、外側(型枠側)の配筋に取り付けることで必要かぶり厚さが確保できるサイズのドーナツ形スペーサーだったため縦筋に取り付けていました。

横使いにしてしまうと型枠の上からコンクリートを流し込んだ際、スペーサーで骨材を受けることになり、スペーサー下部にうまくコンクリートが充填されず空隙ができる(ジャンカ)可能性があります。




ドーナツ形スペーサーの取り付けは「鉄筋コンクリート造配筋指針(日本建築学会)」の中でもコンクリートの充填性を考慮して、「縦使いを原則とする」とされており、また第三者監査を取り入れているビルダー様の多くが縦使いを自社基準として定めています。対処方法としては、ドーナツ形スペーサーのサイズを調整して内側の鉄筋に取り付けても必要かぶり厚さを確保できるものを使うか、横使い可能な星形のスペーサーが市販されているのでそのような製品を使うなどの方法があります。

浴室ドア枠のビス締め

浴室のドア枠を固定するビスの施工不備事例です。

左の写真は下枠(敷居)を固定するビスの頭がつぶれて金属がささくれ立った例で、右の写真はビスが斜めに留め付けられた例となりますが、ともに裸足で踏みつけるとケガをする恐れがあります。完成現場のチェックを行うとこのような事例がよく見つかります。お施主様の目にも留まりやすいので、現場監督にはしっかりとチェックして引き渡しをしていただきたいポイントです。

 

基礎業者さんの品質に対するこだわりと工夫

下の写真はべた基礎の配筋を撮ったものですが、2点ほど優良な施工があります。

1点目が、スペーサーブロックより一回り大きなプレートを敷くことで、ブロックの沈み込みを防止し、スラブ鉄筋のかぶり厚さを確保できるように配慮しています。2点目は鉄筋の交差部分からブロックをずらして設置していることです。交差部にブロックを設置すると鉄筋との間に鉄筋1本分の隙間ができます。そこにコンクリートを流し込むと骨材が詰まり空隙ができる恐れがあります。基礎業者さんの品質に対するこだわりと工夫が良く見えます。