アンカーボルトの引き抜き耐力低下の恐れも

写真は、アンカーボルトが型枠に寄りコンクリートのかぶり厚さが薄くなっている状況です。


建築基準法には、アンカーボルトのかぶり厚さの規定はありませんが、アンカーボルトと土台を緊結するためにスクリュータイプの座金を用いて強い力で締め付けたり、地震で大きな力が加わったりすると、かぶり厚さが薄い部位で基礎がひび割れするケースがあります。優良な現場では、アンカーボルトの引き抜き耐力の低下を防止するため、鉄筋と同じく、かぶり厚さを確保するようにしています。

金物の不備事例と改善策

写真は、筋交い金物とホールダウン金物が干渉するにも関わらず、職人が無理やり取り付けてしまった事例です。


ホールダウンにおいては、上下逆になっており、メーカー指定の固定方法と異なるため必要耐力が確保できない恐れがあります。「このような対処は問題である」と自覚していない職人にも問題はありますが、納めることができない商品を図面に記載した設計や商品を納品した現場監督にも責任はあります。改善策として、職人に商品に対する知識を身に着けていただくだけではなく、イレギュラーなことがあった場合に職人から現場監督へ、現場監督から設計者へ相談する体制や関係を築きあげることが重要です。

床断熱材の設備配管貫通部の隙間

写真は、大工が床の断熱材を施工した後、設備業者が断熱材に穴をあけ配管を設置した状況です。配管廻りに隙間ができ、断熱欠損の状態になっている事例です。断熱に対して意識が高いビルダーに限らず、隙間に発泡ウレタンを充填する等の断熱補強は、今では一般的に採用されています。

現場の泥汚れ防止(優良事例)

木造の集合住宅を建築している現場です。仮設トイレに行くまでの通路にコンクリートを打っていました。集合住宅ということもあり沢山の職人さんが出入りし、トイレの使用率も高くなります。土の上を歩かないで済むため、現場の中へ汚れを持ち込むことを減らすことができます。ビルダー様の品質への配慮がうかがえる事例でした。

土台貫通部の気流止め(優良事例)

基礎内の床下換気を行う方法として、床下換気口を設けず、基礎と土台の間に入れる通気パッキンで行う物件が多数を占めています。ホールダウンアンカーを貫通させるために通気パッキンや土台に穴をあけますが、ホールダウンアンカーの径より大きな穴だと隙間ができ、通気パッキン→土台を経由して壁内へ空気が浸入する恐れがあります。写真の現場では、気流止めの目的で、ホールダウンアンカーの土台貫通部の隙間をシーリングで塞いでいました。