大工さん・現場監督さん・設計さんの優良事例

大工さんのファインプレー。こちらの写真は、天井の石こうボードを撮影したものです。とてもきれいに仕上がっています。ビスが等間隔で留め付けられており、ボードジョイントのVカットが丁寧に加工されています。大工さんの品質に対する意識がうかがえます。

現場監督のファインプレー。こちらの写真は、現場の駐車スペースを撮影したものです。道路に足あとやタイヤあとがつかないように配慮したものです。道路が汚れたら掃除する対処ではなく、そもそも汚さないようにする工夫を行っています。

設計者のファインプレー。こちらの写真は、屋根のルーフィングを撮影したものです。よく見ると、ルーフィングが2層になっています。勾配が緩い屋根の場合には、ルーフィングを2層にすることを標準仕様とし、雨漏りの安全性を高めています。

壁の止水処理の不備

こちらは、外壁で配管の貫通部分の写真です。防水シートの上下の重ね位置に干渉する場合のダクト廻りの止水処理についての不備事例です。一件大丈夫そうに見受けられますが、重ね位置で毛細管現象が発生すると雨水浸入のリスクが高まります。

この部位の止水方法を自社基準で定めている住宅会社さんは多いのですが、防水の考え方が難しいこともあり不備が中々減らない部位でもあります。防水シート重ねについて当社で情報提供している城東テクノ株式会社のGAISOの記事で詳しく解説しておりますのでぜひご一読ください。

外壁通気構法で求められる住宅品質vol.9「防水シートの重ね位置における設備貫通部の雨仕舞」

企画・設計の見直しの必要性も

弊社のデータでは、住宅現場で見つかる不備の要因は、設計・企画によるものが3割程度となっています。現場の不備は職人さんのミスによるものだけではありません。

下の写真は、継手や定着が集中し鉄筋の間隔が十分に確保できていない写真です。

鉄筋の加工や組立て型を工夫することである程度の改善も可能ですが、このような部分ができないような根本的に企画や設計を見直す必要もあります。

「設計者の方も現場をよく知る」ことが重要ですし、このような情報を共有する仕組み作りも大事です。

第三者監査を採用しているビルダーさんは、ネクストステージからのレポートやフィードバックデータをもとに、設計部分にもメスを入れ設計・企画品質の改善に取り組んでいます。

 

 

使う「意味」もセットで落とし込む

スリーブホルダーを使い、ボイド管を設置している写真となります。

住宅会社さんは、「スリーブの周りにしっかりコンクリートを回すため」「鉄筋のかぶり厚を確保するため」にスリーブホルダーを採用しているのですが、今回の現場では横筋にスリーブが触れていました。

住宅会社さんの定めたルールとして、「スリーブホルダーを使用する」ということは職人さんに伝わっているのですが、なぜ使うのかという「意味」を落とし込めていなかったため発生した不備施工事例となります。

住宅会社さんが目的を伝えていなかったのか?協力業者の社長へは伝えていたが、現場の職人まで正しく伝わらなかったのか?意味や目的をしっかり落とし込むことと、その情報が正しく伝達される仕組みも合わせて考慮する必要があります。

 

 

 

空気の流れる道の確保

 

前コラムの繰り返しとなりますが壁通気工法を考える上で押さえるべき3つのポイントは、”❶空気の入口を確保 ❷空気の流れる道の確保(通気層)❸空気の出口の確保”となります。

下の写真は「❷空気の流れる道の確保(通気層)」における不備事例と優良事例となります。通気工法により通気層を設ける主たる2つの目的は、外壁等(1 次防水)から侵入した雨水を防ぎ通気層を通して外部へ排出する「防水」と、「室内や壁体内の湿気を通気層を通して外部へ排出する「排湿」です。空気の流れを妨げると「排湿」ができなくなり、構造材や下地材を腐らせるような不具合が生じたり、建物の耐久性や価値を下げてしまう恐れがあります。

 

こちらの写真は透湿防水シートのたるみが発生している不備事例で、このままの状態でサイディングを施工してしまうと空気の流れを妨げる恐れがあります。たるみの無い施工が望まれます。

一方こちらの写真は透湿防水シートのたるみのない施工に加えて、端部に防水テープを貼りめくれ防止の配慮も行っている優良事例です。