品質向上へのチェックポイント

 【コメント】

近年、内壁の耐力壁両面張り(両面真壁納め)を目にする機会が多いのですが、
真壁納めでは必ず面材を止め付ける受け材が必要になります。
受け材は30㎜以上×40㎜以上の材寸が必要になります。
105㎜×105㎜の柱では、両面真壁納めで納めた場合は、
105㎜-80㎜で残りは数字上25㎜残る扱いになります。
写真の金物を柱に直で止め付けるには、金物の巾が30㎜の為、計算上収まらない数字になります。
両面真壁納めで行う場合は金物の取付位置又は金物の種類、又は片面真壁、
片面大壁と言う施工方法を現場において柔軟に対応することが求められます。
大工さんは経験とスキルがそれぞれ違います。
しかし、管理者がその理屈を理解すれば簡単に解決出来、
少しずつ各ビルダー様の品質向上へ繋がります。

金物の納まりで、真壁納めを→大壁納めに変更した場合、周りの構造体に目が向きます。
梁のジョイント・梁成といった所、又、角部の筋交いや直行金物の設置位置まで目が向きます。
この様な事を事前チェックする事で、現場の後戻りを防ぎ、
職方への信頼関係を築きます。
事前準備(段取り)で概ね建物の形が見えてきます。

監査後の職人様の意識

 【コメント】

株式会社 NEXT STAGEでは、住宅の施工の過程で絶対に後戻りできない工程を定めて、
そのタイミングで監査を行います。
現場監査では、現場での現状を確認後各監査項目に沿って監査を行っていきますが、
監査後の施工状況までは不明なことが多いです。

写真は、「内部造作、プラスターボード施工完了後監査」に伺った際の状況です。
玄関電気器具を取り付ける為に、外壁施工後に該当部分をくりぬいています。
その時に、外壁の防水シートも一緒にくりぬいて施工を行っています。
雨水が侵入しないような施工方法を検討しながら、実施していくことが大切です。

このように何気なく行った施工が、後々に大きな問題に発展することも考えられます。
「監査を受けて合格すればよい」という意識だけではなく、そのあとの施工までも意識が向くことによって、
施工品質の向上が果たせます。

株式会社NEXT STAGEでは、このような事例を含めて、
ビルダー様及び協力業者様へのフィードバックを行い、「気づき」を発見できる場面を設けています。

サッシ開口部廻りの防水シートとテープの施工注意点。

【コメント】

今回の品質を上げる為のスキルアップポイントは、
サッシ開口部廻りの防水シートとテープの施工注意点となります。
以前にもお伝えしましたが、各工程の中でも指摘率が非常に高い部分と考えます。
また、瑕疵保険適用No.1がこの防水工程となります。
実際に、お引き渡し後にこの部分の施工不備が原因でクレームになった案件を聞いた事があります。
そういった事を未然に防ぐ為にも、今回も少し興味を持って見ていただければと思います。

それでは、まず1枚目の写真をご覧ください。
サッシ開口部廻りの防水シートの施工状態となります。
一見、問題の無い施工に見えますが、実は全くと言って良い程、テープとシートが密着していませんでした。
1枚目の状態で、何らかの原因でサッシ開口部廻りに水が入った場合、
いとも簡単に躯体側へ水が入っていってしまいます。
 
次に2枚目の画像をご確認ください。
2枚目の画像の様に、しっかりとテープとシートを密着させる事が肝要です。

また、3枚目の画像はサッシ開口部廻りにある防水シートの継目部分を撮影したものです。
こちらも一見問題が無い様に見えますが、問題点が見受けられます。
防水シート端部が留められていない為、簡単にめくれ上がってしまう状況です。
この状況では、外壁が仕上がった後、壁内が通気する度にカサカサ音鳴りがする恐れがあります。
日中は気付かなくても夜になって寝静まる頃に何かしらの音が壁からする・・・。
また、外壁仕上げ材の裏側にくっついてしまいますと、通気そのものが出来なくなってしまい、
結露に繋がり易くなってしまいます。
ほんの少しの一手間、一工夫が未然に問題を防ぎます。
皆さんの現場を今一度、ご確認されては如何でしょうか。

設備貫通廻り止水処理の重要性

 【コメント】

 

弊社の監査で、第6回目の「外壁防水シート施工完了後監査」は10回監査の中でも特に重要な役割を
果たします。この監査は、住宅瑕疵担保責任制度の中の「雨水の侵入」の項目に該当する箇所であり、
クレームの原因になる雨漏りに対して特に大事になる部分です。
その中で、設備貫通部の配管径が大きいスパイラルダクトなどの部分は、皆さん配慮を丁寧に行っている
ことを見かけますが、それ以外の電気配線などに対しては意識が薄いように感じられます。

1枚目の写真は、電気配線を通すCD管の止水処理が未施工の状態です。
この現場は、配管径の大きいダクトやエアコンのスリーブなどは丁寧にされていましたが、
電気配線の部分の処理が他と比べてずさんな状態でした。

2枚目の写真も同様です。
中には、現場監査中に電気配線などを貫通させて止水処理をせずに帰っていく
業者様も見受けられます。
すべての業者様が、監査タイミングを正しく把握して、正しい施工を行うことが
どれだけ大切かを痛感致しました。

見落としに気を付けて -柱芯ずれのある場合の耐力壁施工-

 【コメント】

910モジュールで住宅をプランし、施工をされていることが多いと思いますが、
たまに、部分的に「柱芯をずらす」ケースもあります。
外壁廻りで柱芯をずらすことがあり、かつ面材耐力を用いる場合は、
耐力壁位置を図面と照合させ、注意して確認する必要があります。

写真例で説明させていただきます。
この現場では、柱の位置を9㎝程ずらしているところがあり
図面上では写真の右側が1m幅の耐力壁と、写真の左側が非耐力壁となっていました。
910幅の面材を他の部位と同じように施工してしまうと間柱位置に釘を打つことになり、
耐力壁として扱えなくなります。
職人さんが、習慣や図面の見落としで、910幅の材料を使ってしまうケースがあります。
正しくは、1000幅のものを使用し両端の柱に釘を打ち固定します。

このようなケースは、建物外部から見ても内部から見ても、
一見問題なく施工されているように見えるため、図面による照合確認をしっかりしていないと
見落としてしまう場所となります。
ご注意ください。