空気の入口を計画していない

壁通気工法を考える上で押さえるべき3つのポイントは、”❶空気の入口を確保 ❷空気の流れる道の確保(通気層)❸空気の出口の確保”となります。

下の写真は外壁の土台廻りを撮影したものなのですが、横胴縁が通気層を塞いでいます。計画の段階から壁通気層の空気の入口を考慮していなかった「❶空気の入口を確保」に該当する不備事例です。

設計・現場監督・職人のどなたか一人でも「通気層のしくみ」を理解していればこのような施工を防ぐことができたのではないでしょうか。


基礎パッキンの取り付けミス

土台の下に設置する基礎パッキン。
基礎パッキンには通気タイプと気密タイプがありますが、
気密タイプの設置において現場で多い不備を2つ上げると
1つ目は、通気パッキンと気密パッキンの取り付け位置を間違えている事例、
2つ目は、気密パッキンが連続しておらず、隙間が空いている事例となります。

写真は隙間の事例

気密タイプを設置する部位に隙間や通気タイプでの取り付けミスがあると、建物の中に空気が流れ込み、冬場は冷えたり、気密性能が低下し計画的な換気ができなかったりします。
逆に通気タイプの取り付け位置に気密タイプを取り付けてしまうと、床下の換気不足に陥り、湿気がこもり、結露やカビの発生、木材等を腐らせ耐久性を低下させる恐れがあります。

改善につなげる方法としては、隙間については、大工さんに施工方法をしっかり落とし込むこと。取り付け位置の間違いについては、設計図書に位置を落とし込むことが有効です。

ルーフィング留め付けの優良事例

破れやすいアスファルトルーフィング

屋根の下葺材として用いるルーフィング。アスファルトルーフィングや改質アスファルトルーフィング(ゴムアス)があり、前者は施工時に破れやすく、後者の方は弾力性を持つため破れにくいという特性があります。

写真は、アスファルトルーフィングを使った施工で、ステープルで丁寧に固定している事例です。
ステープルを基材に水平に留め付け、ルーフィングを破ることなく固定しています。
屋根板金屋の職人さんの配慮に、気づいてあげてほしいですね!

現場チェックのコツ「予測」

下の写真は、筋交い金物を取り付けた写真です。

よく見ると、メーカー指定の本数より多くビスが取り付けられています。ビスの使用数が不足しているわけではないので、メーカー指定の数に戻すかどうかはビルダー様の自社基準で判断いただく案件です。

実は、このような時に第三者監査のベテランスタッフは、「1本多くビスを使っているということは、他の部位で不足している可能性がある!」と考え、気を引き締めて現場監査を行います。すると結構な確率で、不備が見つかることがあります。

「柱金物ビスの種類を間違えていた」とか、「床に金物工法で使うピンが転がっていた」とかも、不備発生の可能性を示すシグナルとなります。

現場監督さんには、このようなシグナルを見つけたとき、不備が他の部位で発生している可能性を考え、現場の確認を行い施工品質向上につなげていただきたいです。

1000棟に1棟!

皆さん驚かれることかもしれませんが、建物着工後に建物の向きの間違えに気付く事例が、およそ1000棟に1棟くらいあります。

ではなぜ、間違えて工事を進めてしまうのか?

調べてみると次のようなことが原因となっていました。

設計担当者が、もう少しだけ施工者に対する気づかいがあれば、リスクを減らすことができるのではないでしょうか。

自社の図面は、大丈夫ですか?

着工前の図面の入念なチェックを行う事で、不備につながる芽を摘むことを心がけましょう。