「性能のいい家は高い。でも、それには理由がある」
そう語ってくれたのは、島根県の〈ハルサ建築設計〉で自邸を建てた中村大輔さん・恵里さんご夫婦(※仮名)。築40年の旧宅の建て替えをきっかけに、家づくりの情報収集を始めたおふたりは、断熱・気密・構造といった「見えない品質」に強くこだわってきました。
そうして丁寧につくり上げたこの住まいは、その施工力が評価され、Japan Housing Award 2023の建物部門で優秀賞を受賞しています。
本記事では、ハルサ建築設計での家づくりの過程と、実際に住んでみて感じたことを、お施主様の視点からお届けします。 「どこにお金をかけるべきか」「どんな基準で住宅会社を選ぶべきか」そのリアルな言葉には、これから家を建てる方にとってのヒントが詰まっています。
※本記事に登場するお施主様のお名前は仮名です。
YouTube検索からスタートした「長持ちする家」づくり
── まずは、住まいを建てようと思われたきっかけからお聞かせください。
恵里さん:きっかけは建て替えです。もともとの家が築40年くらいで、地盤が悪く傾いてしまって…。最初は直せないかと業者さんに相談したのですが、そのなかで「大手で建てれば良いというわけでもない」といった業界の裏話を聞いことがきっかけでした。
大手ハウスメーカーで建てた家でも、住んで5〜10年で不具合が出たり、職人さんの質によって工事が粗くなってしまったりという事例もあると。そういった話を聞いて、「じゃあ、どこならちゃんと建ててくれるの?」って考えるようになりました。
ただ、最初は何もわからなかったので、とりあえずYouTubeで調べました(笑)。前の家は雨仕舞が悪くて雨水が入り込んで傷んだりしていたので、「雨仕舞がちゃんとしている」「長持ちする家」「しっかりした構造体」をキーワードに、動画を探りました。
そこで建築系のYouTubeチャンネルやSNS発信にたどり着いて、「なるほど」と思うことばかりで…。出てくるキーワードをもとに、「この建て方をしている会社が近くにないかな?」と、ビルダー探しを始めたのです。
大輔さん:探すのは基本的に妻の担当だったので、最初は僕は言われたところに着いていくだけでした(笑)。
── 情報収集をされる中で、家に求める理想像は明確になっていきましたか?
恵里さん:とにかく「長持ちする家」が一番の希望でした。良い家とは、見た目ではなく、作業一つひとつを丁寧にやってくださることに尽きるんだろうと思いましたが、それは素人からはわからないじゃないですか。だからこそ、「何をどうやって調べればよいのか」はとても悩みました。
資料請求は6社。最終的にハルサ建築設計に決めた2つの理由とは?
── 最終的にはどのように住宅会社を絞り込んでいったのでしょうか?
恵里さん:最初は5〜6社に資料請求をしました。その中から、「断熱や気密の全棟検査を行っているか」「構造見学会(※)を開催しているか」といった基準で絞り、実際に見学に行ったのが3社だったのです。そのうち2社は構造見学、もう1社は完成見学会でした。完成見学会だけの会社より、構造段階を見せてもらえた2社の方が印象が良かったので、その2社に絞って最終的な比較をしました。
※構造見学会とは?
住宅がまだ完成する前、壁や天井で覆われる前の建築途中の構造躯体を見学することです。完成後には見えなくなる部分を直接確認することができます。完成見学会とは違い、綺麗な華やかさよりも、家づくりに大切な主要構造部の施工品質に対する安心感を重視した見学会のこと。
── 比較検討を経て、ハルサ建築設計さんに依頼する決め手になったことは何でしたか?
恵里さん:2つあって、1つは「人としての相性」です。 ハルサさんとの打ち合わせは毎回すごく楽しくて、こちらの要望や細かい質問にも丁寧に答えてくださって。「一緒に家をつくってる」という感覚が強くあり、そこが大きかったですね。
もう1つは、「価格は高かったけれど、それ以上に絶対的な安心感を感じたこと」です。
最初は値段がこれだけ違うんだったら、安い方がいいのかなとかなり迷いましたが、ハルサさんは高い分だけ、第三者による品質監査を取り入れていたり、価格に変えられない後々の安心感が既に明確にありました。もう1社さんも住宅品質についての理念はしっかり持たれていましたが、納得できるだけの裏付けが少し弱いなと感じたのです。
大輔さん:お金を出すのは私なので(笑)、最初は「安い方がありがたい」と思っていましたが、妻が「どうしても安心できる方を選びたい」と言うので、「じゃあ、やりたいようにやればいいよ」と伝えました。

「うちが一番いい家だ」と思えるほどの満足度を実現できた
── 契約後、実際に家づくりが始まってから、新たに気がついたハルサ建築設計さんの魅力があれば教えてください。
恵里さん:建築中は毎日のように現場を通るのが楽しみで、「今日はここまで進んだんだ」と建築現場の変化が見られることがすごく嬉しかったです。要所要所では中に入って見せてもらえたのもあって、家ができていく実感が更に沸いてきました。 また、現場の職人さんの様子からも「しっかりやってくださってるな」という安心感もありました。
大輔さん:打ち合わせで担当者の方が、家づくりについてこれまで知らなかったことをたくさん教えてくれたんです。その影響で、自分も物件のチラシを見るようになり、間取りや構造に対する視点が段々と変わりましたね。
また、「こうしたい」と伝えたことに対して、単に「できますよ」じゃなくて、別の角度から提案をしてくれたりして。それが想像と違っていたり、むしろもっと良いアイデアだったりすることもあって、打ち合わせ自体がすごく面白かったです。
たまたま電気屋さんなど出入りされる業者さんともお話しする機会があって、直接、プロの意見が聞けたのも良かったです。自分たちのこだわりを伝えると、現場の皆さんが真摯に考えてくれて、しっかり対応してくださったのがありがたかったですね。
恵里さん:全体を振り返っても、大変だったというより、楽しみながら進められました。
──完成したマイホームについて、「ここは自慢できる!」というポイントがあれば教えてください。
恵里さん:一番は「しっかりした家が建った」ということですね。周りの家を見ても、「うちが一番いい家だ」と思えるくらい満足しています(笑)。 性能については、30年〜40年経ってみないと分からない部分ではありますが、「性能を本当に大事に考えてくれている人たちに建ててもらえた」という実感があって、安心しています。
大輔さん:断熱や気密について、実際に建てるまでは実感がなかったんですよ。でも、実際に住んでみると快適さが全然違って。 冬は暖かくて、夏は冷房がしっかり効いて、家全体が快適なんですよね。トイレに行くのも寒くないし、朝も勢いをつけて起きないといけない、なんてこともない。設備に頼らなくても、しっかり作られた家だからこその心地よさがありがたいですし、周りの人に自慢できるところかなと思います。 前の家で使っていた照明器具を活かしてもらえたのも嬉しかったですね。そういう細やかな対応も含めて、自慢できるポイントがたくさんあります。
第三者監査について
──第三者監査については、どのようなタイミングで知りましたか?
恵里さん:ホームページに載っていたのを見たのが最初だったと思います。検討していた施工会社さんの中で、当時は第三者ヒンシツ監査(※)まで、標準として取り入れているのは、このエリアではハルサさんだけでした。
その後、調べていく中で「住宅の施工基準は法令ではほとんど定められていない!」という事実を知って驚きました。そうであれば、知り合いの方から聞いていた「すぐに傷んでしまうような家もある」のも確かに無理がないなと。
施工品質って、素人にはわからないことばかりじゃないですか。だからこそ、ちゃんと施工品質をチェックしてくれる第三者の目線があるということは、とても大きな安心につながりました。
※第三者ヒンシツ監査とは? ネクストステージ社が提供するサービスであり、後戻りできない最大10工程のタイミングにおいて、施工の品質状況を同社が認定する現場監査士によって現地にて評価する、業界でもワンランク上の第三者サービスです。
──今回、ご自宅が「Japan Housing Award 2023」で受賞されていかがですか。全国からエントリーされた中で、ハルサ建築設計さんの技術力が評価された結果かと思います。
恵里さん:受賞されたというニュースがハルサさんのホームページに掲載されて知ったのですが、嬉しかったです。もともとその技術の部分がしっかりされていると感じたのでお願いしているので、やっぱり間違いじゃなかったという確信に変わりました。
大輔さん:そうですね。この家に「箔」がついた感じがして嬉しかったです。
家づくりにおいて、本当にお金をかけるべきは「見えない性能」
── 改めて、振り返って「ハルサ建築設計さんにお願いしてよかった」と感じたポイントはありますか?
恵里さん:建てたい家のイメージがあっても、それを叶えてくれる会社が地元にないと実現できないと思っていて…。そういう意味で、島根県にハルサさんがいてくださったことは本当に良かった。運命的な出会いだったと感じています。
大輔さん: YouTubeなどで「家づくり、ここが失敗だった」という動画をよく見ますが、僕たちはそういう後悔が一切なくて。 無茶なことをお願いしたような自覚もありますが、細かい懸念点もすべて納得いくまで対応していただきました。 今振り返っても、「本当に満たされた家づくりができた」と思っています。
── 最後に、これから住宅建築を考えている方へアドバイスがあればお願いします。
大輔さん:家を建てる時って、目が行くのは設備などの仕様だと思うんです。でも本当にお金をかけるべきは「断熱」や「気密」といった「見えない性能」だと、住んでみて実感しました。 例えば我が家はエアコン1台で家全体が快適に保てるので、結果的に設備を少なくしても十分でした。
20年、30年先のことまで考えるのはなかなか難しいことですが、長期的に見れば、リフォーム費用などを抑えられるし、「最初にどこにお金をかけるか」が重要だと思います。
恵里さん:性能のいい家って、やっぱり高いんですよ。それは丁寧に作ってるから当然のことなんですけど。あんまり光が当たらない部分にお金をかけているっていうことでもあるので、皆さん多分ピンとこないと思うんですよね。 でも、私たちも決して余裕があったわけではなくて。
だからこそ「今建てた家を、いかに長く持たせるか」を大事にしました。華やかな部分ではなく、柱や基礎といった「目立たないけど重要な部分」にしっかりお金をかけることが、結果的には一番の節約になるんじゃないかと。 皆さんにも同じように、ちょっと目先の部分まで考えてみていただけると、将来的に良いのかなと思います。
── 本日は大変貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。
※本記事はインタビューを受けた中村様(※仮名)個人の体験・感想であり、すべての方に同様の結果や効果を保証するものではありません。
