『これからのリフォーム事業の施工管理の在り方とは?』〜Vol. 2〜

先月のコラムでは、業界の現状を正しく認識して頂く事から、リフォーム事業全体のニーズや課題を浮き彫りにし、何故このような業界体質が根付いたのかという背景を第一ステップとして紐解いて参りました。

 これからの解決手順として、まずサービス別に分類し、販売業と建築業というそもそもの観点から、企業が目指すべきサービスセグメントにどのようなメリットやリスクがあるのかをイメージして頂けたかと思います。改めて読み返して頂ければ、非常に理解が進みますので、是非お勧め致します。

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 さて、第2ステップとして『事業を正しく成す』為には、利益をしっかり上げる!という点に触れました。

 リフォーム産業新聞社の中村様からは、粗利に対する業界傾向を2つ教えていただきました。

 まずしっかり利益を上げているリフォーム会社があまりにも少ない事と、粗利率については大手リフォーム会社と地場リフォーム会社との格差がほとんどない事をあげられました。

 この内容から、我々が皆様にお伝えしたい事は、会社の販売手法による粗利率の格差よりも、リフォーム事業そのもののサービス構造に課題があるという点に目を向けて頂きたい事と、粗利率や粗利額アップといったミクロ的感覚に集中しすぎ、結果、会社の利益に直結していないという点に気づいて頂きたい2点なのです。

 サービス価値そのものを上げられないという負のスパイラルに陥っている理由を、根本から改善していくプランニングとスケジュールがこれから必須になるという訳なのです。

 このような業界体質から、第2ステップでは、『自社のサービス価値とは営業利益を上げること』というテーマで、わかりやすく解説していきました。
 粗利率をアップすることは非常に大切な事ですし、少しでも売上総利益【粗利額】を上げる取り組みは確かに大切です。

 しかし、ここだけに執着するという事は、やはり『直接原価』にしか目が行かないという副作用を逆に引き起こしかねないのです。

 直接原価とは、いわゆる建材、住設の材料仕入れ価格や、現場で施工して頂く職人さんの手間代や、外注加工費などを指します。

 もう既にお気づきだと思いますが、この直接原価の現状というのは『乾いた雑巾をさらに絞る!』という感覚に近く、まさに限界と言ってもいいのではないでしょうか?
 これ以上の直接原価の絞り上げは危険水域であり、特に職人手間については品質や作業精度にも影響し、更には協力業者間の取り返しのつかない信用取引にも影響するでしょう。

 経常利益をシンプルに表現すると、会社の利益です。つまり会社の価値に繋がります。そして営業利益を言い換えると、サービスの利益という解釈となります。その為にも、自分達のサービス価値を最大化するためにも、しっかり営業利益を意識してサービス推進に取り組んで頂きたいと思います。

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 ではサービス利益である営業利益を如何にあげるためにはどうしたら良いのでしょうか?

 実は、考え方はやはり3つしかありません。

 『売上を増やすか?』『原価を下げるか?』『経費を下げるか?』の3つとなります。

 限られる売上に、絞り上げる事が限界の原価となれば、残るは『費用を如何に効率よく下げるか?』というキーワードに注力するしかないという訳なのです。

 ここで気をつけて頂きたい事は、『費用を下げる=販促費や人件費をカットする』という感覚に捉われがちですが、そうではなく『サービス原価全体を見直す』という考え方で捉えて頂きたいのです。

 サービス原価には直接原価ではない間接原価(現場管理費など)や、経費の中のヒト、モノ、情報を如何に有効化し、効率的な仕組み作りにどれだけのカネを費用としてみるのか?という観点から再検討することが大切です。

 

 どうしてもメンテナンスリフォームや機能改善リフォームのような小さなサービス単価を数量追いかける販売業としてのサービス活動は、やはり直接原価ばかりを意識してしまいがちです。

 しかしながら、これからの長寿命化の時代に向けて、『長持ち』という耐久性のキーワードとなる性能リフォームやライフスタイル改善リフォーム、いわゆる高額なリノベーションに参入される企業様は、まさしく建築業としてのサービス活動となりますので、今までの感覚や発想は一旦取り除き、直接原価だけでなく、施工管理知識をしっかり学びながら間接原価への効果を引き上げたり、サービスの原点となる設計改善や業務フローの再構築など、ムリ、ムダ、ムラを無くす生産性向上に向けて費用を削減できる正しい事業活動を成して頂き、顧客の生涯化に向けて取り組んで頂きたいのです。

〜来月Vol.3へ続く〜