監査導入後の改善

我々、建築技術のコンサルタントとしてうれしいのは、ビルダー様の現場で成長のあとを発見した時です。

上の写真は約1年前、下の写真は最近のものです。当初は、スリーブを鉄筋に直接固定していたのですが、今ではスリーブホルダーの使用を標準としておりスリーブ廻り鉄筋へのコンクリートかぶり厚さもしっかり確保されています。ベース筋の下のサイコロスペーサーも60→70ミリタイプに変更、ちょっとわかりにくいですが、転圧のかけ方も丁寧になっています。

小さなことですが、きっかけがなければ5年たっても10年たったとしても改善されないものです。現場担当者様いわく、「最初は第三者監査がめんどくさく感じていたが、今は良さがわかったので監査にぜひ来てほしい」とのこと。品質改善への意識変化が、現場施工に反映されていて、これからがとても楽しみなビルダーです。

 

協力業者と不備事例を共有

ある住宅会社では、現場で発生した不備事例まとめ資料とし、協力業者と情報共有しています。また、その資料には不備の部分の写真を載せるだけではなく、是正改善を終えた結果の写真も載せています。



同じ間違いを繰り返さないという、現担当者様の品質向上への思いがこの事例からは伺えます。

ひと手間から感じる、品質向上の意識「ボード貼り」

石こうボードの施工の優良事例の紹介です。ビスがボードの端部に寄ってしまうと、ボードが割れたり、表面の紙を破ったりして、ビスを留めつけてもボードを保持する力を発揮できないことがあります。そのため、ヘリ空き寸法を確保する必要があります。



あるビルダー様では、ヘリ空き寸法を意識して、墨出しをしてからビスを留め付けミスを減らしています。墨出しは必ずしも必要ではない工程なだけに、品質向上の意識がうかがえます。

1年半前にお会いした大工さんの現場へ

上の写真は、最近撮影した耐力壁の施工状況を写したものですが釘を深く打ち過ぎることなく、精度高く納められています。同じ大工さんが一年半前に施工したものが下の写真になります。少しわかりにくいかもしれませんが、釘が深く打ち付けられています。




『釘頭が少し出るくらいで機械打ちをしたのち、手で打ち付けられてはいかがですか?手間はかかりますが、確実な施工ができますよ』とさせていただいたアドバイスを受け入れ、それ以降の現場では、実践されていたそうです。

「次に、あった時はパーフェクトにしておきますよ」と言われて「楽しみにしています」とお答えしたことを鮮明に覚えています。当時から、品質への意識が高さがうかがえました。今では、大工仲間の間でルールを決めていて、監査で指摘を受けたところは写真に納め仲間と情報共有をしているとおっしゃっていました。

住宅品質向上を目指す私共としては、できる事から少しずつ確実に実践し、良いものを作り上げる姿勢は尊敬でき、うれしく感じます。

 

業者様勉強会後の変化!

今回皆さんにご案内いたしますのは、現場監査導入時とその後の変化の例をご覧いただきます。



1枚目と2枚目の画像は、とあるビルダー様の現場監査導入時の施工状況です。全体的に砕石の転圧状況が不十分で、不陸も多く、防湿ビニールのシワや弛みが全般的に見受けられるような状況でした。砕石の転圧が不十分な為、サイコロスペーサーが沈み込んでしまい、スラブ筋に対して必要なコンクリートのかぶり厚さが不足しておりました。防湿ビニールには何か所も破れが見受けられる様な状態でした。この様な施工状態が導入後数件続いた為に、基礎工程を担当される数社の基礎屋さん達をターゲットに勉強会を開催致しました。NEXT STAGEの現場監査は、ダメ出しをしたくて監査をやっている訳ではありません。施工品質の安定と向上が目的です。何故、施工の品質が必要なのか。何が原因でそうなってしまうのか。何が出来て何が出来ないのか。出来ないのであれば、その理由はどこにあるのか。そういったところを皆で考えてもらいます。



最後に、こちらの画像がそのビルダー様の最近の施工状況になります。砕石の転圧状況は素晴らしく、不陸もほぼ見受けられませんでした。防湿ビニールの破れはしっかりとテープ処理が施されておりました。目に見えて施工品質の向上がわかります。これは業者さんだけの努力ではありません。ビルダー様も一緒に取り組んだ結果と考えます。こういった変化の根本は意識の違いにあります。どれだけ気付いていただくことが出来るか。

NEXT STAGEは今後もこういったビルダー様の品質向上のお手伝いを続けて参ります。