リモートワークで得た経験を、製造現場に生かそう!

 2020年春からコロナ禍によって本格的に始まったリモートワークも、当初の困惑からメリットやデメリットを数多く経験した中で、今や違和感のない様相と化してきました。

 社外においては、出張をしてミーティングをしてきた事や、人を沢山集客して周りに理解を求めてきた事、また社内においてもスタッフを集めて会議やオペレーションを行っていた事など、導入前までと比べて時間やコスト面においては、従来の内容にあまり遜色ない結果を実感した事で、案外このリモートワークというものが受け入れられ、むしろこの方が「経営効率が良いのではないか!」など、今までとは全く真逆の思考に染まっていった感覚が、遠い過去のように感じてしまうほど早い環境の流れを実感されていることでしょう。

 リモート環境の前提は、やはりコロナウイルスからの接触感染を避ける為の個人的、そして社会的配慮から成り立っています。その背景をきっかけに、手段として強制的に実施したリモート環境から、自らの仕事の意味や価値に対する原点回帰を経て、仕事そのものの必要性や生産性などを改めて考え直した思考の結果なのです。

 それを環境からの学びとしてポジティブに受け止めれば、やはり時間というものに対する効果や成果というものを、より引き上げる為の「習慣的価値改善」なのだという事でしょう。

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 実際の住宅営業においては、新しいお客様の認知から好感に引き上げる集客業務。そして好感から興味に引き上げるファンづくり業務。更に興味を持って頂いたお客様に他社との比較を経て納得して頂くクロージング業務と3つのステージに分かれていますが、この顧客アプローチ全体においても、リアルプロモーションからWEBプロモーションに軸点が加速的に変化しようとしているのです。

 ただ失ったものの多くは、「人」という存在から生まれるリアルコミュニケーションという価値そのものにある醍醐味とプロセスではないでしょうか?

 単なる購買行為そのもから言えば、確かに効率性というものを重視する事は非常に重要な事なのですが、家づくりという購買行為は、唯一「一回性産業」と言われる崇高な行為だけに、単純な効率重視だけでは、その先の生涯顧客という長期視点においては、大きな影響を与え兼ねないという懸念はここで抑えておくべきでしょう。

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 さて、上記でも述べた生涯顧客化の重要な課題でもある、施工管理工程における顧客満足度の低下に関しての具体的な対策であります。

 確かにコロナの影響によって、どうしても新規契約数の獲得を優先しなければならない事で、本来の「ちゃんと造る!」という工務店事業の本マルが更に置き去りになって来ている事も忘れてはなりません。このような環境下である事を改めて認識する中で、製造工程に対してもリモート環境をテーマに、どのような手法で安定した管理をしていくべきなのかに知恵を絞る時が来たのです。

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 ポイントは、「PDCAのオートメーション化」がキーワードとなります。言い換えれば、前回にも取り上げたプログラムマネジメント手法を用いたオートメーション化という感覚となります。

 最優先事項である「P :計画」に対しては、兎にも角にも自らの施工品質基準を明確にしておく事であり、このステップが無いと品質管理そのものがスタートできません。

 また、「D :実践」に関しては、自社で決めた品質計画の何を測定するかという項目化と、レベル設定を確実に行える「モノサシづくり」が大切になります。

 次に、「C :評価」は、自社で決めたモノサシを使って、適合状況を客観的に評価出来る仕組みを運用する事にあります。ほとんどのビルダーがつまずくポイントはこの評価のフェーズであり、どうしても人的に依存したチェック作業と化し、写真を使ったエビデンスづくりの業務にすり替わってしまうのが現状と言えるでしょう。

 最後に、「A :改善」となります。この改善については、「対処」で終わるケースがほとんどです。やはり対処で終わる原因には、適切な評価ができない事から正しい現状分析に導けないという流れとなる訳です。正しい現状分析に至らない事で、改善すべき優先順位や要因が発見できずに改善計画が全く見えなくなり、結果、品質が保たれないという実情なのです。

 まず、この4つのフェーズは、リモート環境の有無に関わらず仕組み化すべき大前提の取り組みとして正しく認識しておいてください。

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 そして、本質的な課題が最後に残ってしまいます・・・
 それは、上記のプロセスを仮にスキーム化したとしても、一番の大きな課題となるのは、「職人浸透」という、家を建てる当事者である末端職人まで伝えるという作業がとても重くのしかかってくるのです。

 これは従来の安全大会や協力業者会、そして着工前会議など、職長を中心としたアナログなコミュニケーションを幾度と積み上げてきました。
 しかしいくら継続していたとしても、細部の職人スタッフまでは浸透することはなく、本質的な施工品質改善には辿りつけなかった経験を実感されているのではないでしょうか?

 実はその「伝える」という一番困難な部分こそ、徹底的にITを使ってリモートで適切かつリアルタイムに情報を事前共有出来る発想を送り込めば、一気に解決出来る糸口が掴めるのではないでしょうか?

バルコニー床下空間の湿気対策

バルコニー床下空間は、換気計画をしておかなければ「結露」が発生し易い箇所の一つです。皆様もご存じの通り、結露が発生すると構造材である木材を腐らせるなどの不具合が発生する恐れがあります。
これらのリスクの低減を図るために、優良ビルダーでは、結露を発生させないために、バルコニーの床下空間の換気対策も様々な方法で行っております。
写真は、湿気対策の一つとして、バルコニー床下空間を仕切っている床合板に、通気孔をあけている優良事例です。

また、バルコニー床下空間の湿気対策の一例を図示いたしました。是非ご参考にしてください。

油断は禁物

設備配管廻りの防水処理方法として、防水テープで処理する方法と「成型部材」を用いる場合があります。
最近では人の手による施工ムラを減らすために「成形部材」を用いる現場が増えてきております。

「成形部材」は、施工ムラを減らし安定した防水性能を確保できることがが特徴なのですが、外壁の通気胴縁を留付ける際、釘を打ち付けてしまうことで漏水が発生する恐れがあります。

下の写真は、漏水しないように胴縁の釘を一度抜き、再度別の箇所に釘を打ち直した事例です。
「成形部材」の上から釘を打ち穴を開けることも問題ですが、抜いた釘穴の防水処理を忘れてしまうことも問題です。

現場監督さんは、大工さんへの注意促し、施工後のチェックをしっかり行い、クレームにつながらないように努めましょう!