新規導入にも関わらず指摘がない??

『段取り八分』という言葉があるように、品質管理を行っていく上でも事前の準備・計画が大切です。最近あった一つの事例をご紹介します。第三者監査を初めて導入したビルダー様の現場で基礎のアンカーボルトチェックをいたしました。我々の統計上、導入当初は不備の見つかることが多いところなのですが、その現場では、しっかりと施工され一つも不備がみつかりませんでした。特別入念に施工・管理されていたわけではないのですが 基礎伏図に、情報の落とし込みが細かくされていたことが不備を起こさなかった大きな理由でした。未だに、プレカット図や伏図だけを基礎業者様に渡し、基礎業者様の職人判断に任せてアンカーボルトを入れるケースは少なくありません。今回の事例は、設計の事前計画がしっかりされていたことにより、職人によるミス・ムラを防いだ例です。『情報の落とし込み』と『図面の整合性』は、不備を減らす上で重要なポイントになりますので設計手法、業務の流れを今一度見直していただければと思います。

『受注の裏側には、職人離れの危機が潜む』(1)

2015年の秋くらいから、全国的に目に付く現象がある。

それは職人離れの動きであり、今迄は元請けの受注の強さに比例して業者が紐付くという神話が、とうとう崩壊していく流れを感じるのである。

現実、過去に県下ナンバーワン着工のビルダーだった会社が、今や、工務、設計業務を排除し、販売のみに特化するといった経営の切り替えを行っているビルダーも出てきていることも現実である。

なぜなのであろうか?

答えは単純で、工期単価段取りの3本柱が職人として採算が伴わず、仕事として限界に来ている状況であることと、新築が減少したと言えども大工職を含む職人自体の減少の加速が止まらないことが拍車をかけている。

しかしながら、業界の現場環境がここまで危機的状況に堕ちいっても、まだまだ仕様や工法の差別化を含め、消費税アップなどの機会を見据えての販売促進戦略が懲りないまでも新たに市場に注入されてくるのだが、ここで一度立ち止まり、自らの家づくりの原点を整理することが必要な時期なのである。

ものづくりの基本は、現場でしか利益は生まないということ。これからの厳しい業界環境を正しく切り抜けるには、現場絶対主義を貫き通し、品質の向上と生産性 の向上を死守しない限り、建築会社としての未来の本質的な利益は生み出されないし、これから職人は誰も着いて来ないという時代が来るのだと言えよう。

スラブ筋下のコンクリートのかぶり厚さ確保について

今回の品質を上げる為のスキルアップポイント!はスラブ筋下のコンクリートのかぶり厚さ確保についてとなります。意外と出来ていない事が多い部分かと考えます。それでは早速!といきたい所ですが、まずその前に『かぶり厚さ』について確認しましょう。『かぶり厚さ』は、其々の場所に於いて最低限必要な数字が建築基準法で定められています。目的としては、充分なかぶり厚さを確保する事によって、コンクリートの中性化を遅らせ、内部の 鉄筋が錆びてしまう事を避ける事により設計強度を維持する事となります。

上の画像では、下側のスラブ筋の更にその下に外周部立上り縦筋の定着部分があります。かぶり厚さを確保する為のスペーサーブロックは下側のスラブ筋に設置されていますので、結果的に約10mmかぶり厚さが不足する事になります。この部分のスラブ筋を縦筋の定着部に先に潜らせておく一手間で解消できます。
一方、下の画像では、スペーサーブロックの使い方に問題があります。40mm×50mm×60mmの寸法を何が目的で、どの様に使うか。ほんの少しの一手間で、より確実な施工が可能となります。施工品質向上の一歩とされては如何でしょうか。