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『ローコスト住宅の量産に潜む、本当のリスクとは』

先日、週刊誌でローコスト住宅を供給する、とある成長企業の実態が暴露される
記事が業界を揺るがした。
我々にも、住宅品質管理企業という立場から、様々なマスコミが見解を求めてこられたのであるが、
日本の建築現場を日々、品質監査という立場から多くを見てきている我々からは一言、
『氷山の一角なのではないでしょうか』とお答えをした。
決してその事実をかばう訳ではないが、記事内容は、確かに「施工不良」と言わざるをえない
厳しい実態ではあったが、一番の問題は何故このような施工現場になってしまうのか?という
根幹が重要なのである。
企業体質や現場体質などと、漠然と経営的思考を語るのではく、何故このような現場風土が
蔓延するようになったのか?を解決していく必要があるのではないだろうか。
実はこのような現象は数百棟、数千棟といった量産ビルダーだけに引き起こる問題ではなく、
もっと小規模なビルダーでも、日常茶飯事に引き起こっていることも忘れてはならない。
つまり、年間10棟のビルダーが20棟を供給するケース。
また年間100棟のビルダーが200棟を供給するケース。年間1000棟のビルダーが2000棟を供給するケース。
桁は違うが、単純に2倍の現場供給数になれば、2倍以上の施工管理能力や各種職人の確保を含めた
高度な管理体制を充実させない限り、販売と製造のギャップが津波の如く押し寄せてくるのである。
さらに月次の着工仕掛かり具合に応じては、とても人間が管理する環境にも至らないケースも
しばしば見かける。

それだけではない。

職人や現場管理者不足やスキル不足といった現在の業界事情が重ね合わされば、
結果、現場施工は管理の面からも人的裁量に委ねられ、ローコスト供給からの安価な請負環境及び、
手間請けという作業チックな環境などが、いつの間にか拍車がかかり蔓延していく。
いわば非常に恐ろしい負のスパイラル現象なのである。
おそらく今後の対処としては、このような現場を引き起こさない事がこれからの企業にとっても当然重要に
なってくるのであるが、第三者検査機関のような仕組みを一時的に取り入れ、蓋をしていくケースが
過去にも非常に多い。
実はこの表面的な対処が、近い将来にはさらなる大きな企業成長を阻む大きな落とし穴として待ち構えている。
何故ならば、数回の検査対処で施工管理代行には成り得ないし、製造することはそんなに甘いものではない。
だからこそ製造に携わる企業は、根本的な体質改革に踏み切る為の品質管理の仕組みそのものを
根本から見直し、新たな風を取り入れながら現場管理者及び職人の教育も含めたスキームを作らない限り、
根深い経営課題は決して取り除けないであろう。
これが製造企業における本当のリスクなのである。

各現場の裁量に住宅品質が委ねられていて、クレームやコスト増に悩まれているならまずはお電話、お問い合わせフォームよりご相談ください。