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『パレートの法則に忠実な施工改善が、品質向上を加速させる』

パレートの法則とは皆さんご存知の通り、イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートが
発見した冪乗則(べきじょうそく)である。経済において、全体の数値の大部分は、
全体を構成するうちの一部の要素が生み出しているという理論であり、80:20の法則、
ばらつきの法則とも呼ばれている。
我々の施工品質監査業務においても同様、全国の建築現場で引き起っている様々な施工不備も、
2割の箇所で8割の不具合が引き起っていると言っても過言ではない。
あくまでも、地域性や工法、そして設計仕様に応じて、不備傾向も多様化する。

本来事業主が、自らの設計仕様を標準規格化し、その内容に応じて現場施工に挑むのであるが、
何棟引き渡しても人間が管理できる精一杯の品質管理を最大化することが中々出来ない所に、
今や職人不足というような環境や人的裁量に依存した現場事情が沢山関与しているのである。
その要因のほとんどが、職人の施工不備、設計図書の不備、工程管理の不備の三大要素に
起因している。
以前のコラムにも記載したが、やはりこの3つの根幹の要因の中を緻密に傾向を分析し、
自らの現場を具体的な改善に結びつけるアクションをスケジュール化していく必要が
あるのではないだろうか?

手順としては、まず自らの状況を正確に知ることが必要である。
その手段として、我々、住宅品質管理会社を第三者的に利用し、後戻り出来ない工程ごとに
不備内容項目を指摘順に抽出し、引き起っている傾向値をしっかり取り上げることが重要である。
すると、必ず全体の監査をする項目に対し、不備として挙がる項目の8割ほどを抽出すると、
実は全体の項目数の2割にも満たない部分の監査項目のみが課題として見えてくるのである。
次の手順として、どの工程タイミングで傾向把握するのか?というポイントである。
一般的には、基礎、構造、防水、断熱といった漠然とした主要瑕疵タイミングで、ある程度の
把握で済ましてしまう。
いわゆる検査会社的視点に過ぎなくなってしまう。
例えば基礎工程であれば、『基礎底盤コンクリート打設前』という明確なタイミングを
指示しない限り、設備配管が未設置状況でチェックするなどの作業行為でしか無くなってしまうし、
また法令に記載されない様々な箇所においても明確な施工基準が存在しないことで、やはり事前に
自社施工基準を自社で明確に構築しておく必要があることに気付くのである。
このような流れでしっかりと一定の数の現場を把握し、傾向を取らない限り、新たな職人の起用や
仕掛かりの多い時期に差し掛かるなどの環境の変化で、全ての傾向値が崩れてしまうのである。

 このような年次を通じての環境の変化も加味していくことも重要だとすれば、やはり通期的な
自社施工管理スキームとして標準的に根付かせることが、先行ビルダーとなる為の必須の仕組みと言えよう。
あとは、優先的に抽出される箇所を、日々の施工管理の中で具体的な改善を愚直に積み重ねていくことで
一気に抜本的改善が進んでいく。
やはり同じミスを繰り返さないという日々改善の継続を実践することこそが、
本質的な現場での課題解決であり、施工管理の本来の仕事であるに違いない。

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