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『ビルダー事業における粗利率の改善思考』

今、建築業界における経営課題のトップ3には、『粗利率の低下』という
深刻な課題を全国的に抱えている。
ただ、粗利率の改善と利益率の改善とは意味が異なり、本来、事業収益と捉えれば
最終的に如何に利益を上げるかが本来の事業価値となる。

しかしながら一般的にビルダー経営者の多くは、粗利率の低下を経営課題として
捉えてしまいがちであり、粗利額アップということを一番に考えてしまう思考が、
【売上ー原価=粗利】という方程式である。
決して間違いではないが、粗利額をアップするという方策は、やはり売上の拡大と
原価の縮小という2つの戦術についつい陥ってしまうのである。
具体例としては、職人手間のカットや資材の値引き、そして更なる売上の強化に
走りがちになってしまう。
また、もう一つのデメリットは、粗利額を優先的に追い求めてしまうことで、
どうも瞬間風速的な利益勘定思考が根付いてしまう危険性もある。
つまり長期的な利益を見据えない思考である。
この従来型の考え方はこれからのビルダー経営において非常に危険であり、
将来的には職人からも地域のユーザーからも見切られてしまう結果となって
しまうのではないだろうか?

自らの建築事業価値の最大化を目的とするのであれば、
利益額を増やす為の費用や経営面の構成や優先順位を、もう一度見直すことが
今の建築事業には非常に重要である。

やはり、費用面の構成の多くが人件費である。

しかし、職人の手間や製造に掛かるコストは原価であり、その辺の区分けが
混ぜこぜになってしまっている経営者も数多い。
人件費とは役員や社員、パートに掛かる費用であり、
自らのサービスをしっかり提供する上で必要な価値の高い人材でなければならない。
従って、従業員のやるべき仕事の内容や領域が社内でしっかり役割として決まっていない限り、
非常にロスの多い経営となってしまう。
特に建築という製造現場では、社員である現場管理者の具体的な仕事の領域やマネージメントスキル、
オペレーションスキルがどれだけの事業の利益額に影響を及ぼすのかを本質的に
検討していかなければならない。

もし、仕事における具体的な役割や仕事の領域がやはり明確でないのであれば、
人件費という固定費から、現場管理費用という変動費思考にあえて切り替え、
一部、外部へアウトソースする発想も、これからのビルダー経営戦術においては
大切な思考なのではないだろうか?

今や、これだけの技術者不足の建築現場の環境において、決して製造品質を揺るがす
原価カットによる粗利額の増大思考は切り捨て、自社の身の丈と照らし合わせながら、
製造事業の効率的な費用分配をしっかり優先付け、選択と集中でもって役割を明確にしていく時代に
来たのではないだろうか。

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