NEXT DOOR

『置き去りにしてきた建築会社の使命に、今こそ原点回帰する』(3)

住宅産業には、FCやVCなどのチェーン事業が常に新たな形で生み出され広がりをみせる。デザインや仕様、機能、性能そして工法など、販売強化や他社との差別化につながる仕組みやアウトソーシングコンテンツが含まれることも最近ではニーズポイントになっている。
こういったチェーン加盟増加傾向の要因も、地域工務店単体ではなかなか時間的、スキル的に商品企画が出来ない現状を、出来るだけ早いスピードで手に入れられることが最大のメリットになるからである。今の時代、おそらく何らかのチェーン加盟経験をお持ちの工務店が多いのではないだろうか?
この加盟思考を解りやすく表現すると、案外、人間の薬に置き換えると非常に解りやすいのである。

例えば人間の身体異常に対し、特効薬と漢方薬の2つの処方選択の違いに非常に似ている。
特に現在の住宅産業では、やはり特効薬的な加盟理由が非常に多く、受注強化や性能担保など、他社との付加価値戦略を早いスピード感で確立し、時代に乗り遅れない最大の経営課題の克服に繋げようとするする動きである。
しかしながら、特効薬は効目も早いが副作用も大きいことを忘れてはならない。
逆に漢方薬であれば、比較的身体に優しく外も少ないが効目に時間がかかり、早い課題解決には繋がらないことで、なかなか漢方薬的な戦術には躊躇するビルダーが多いのも事実である。

前回のコラムに掲載した内容でもあったように、例えば現場監督を含む生産系スタッフの人材不足とスキル不足について、社内教育スキームの皆無の課題に触れたのだが、まさしくこのような業界事態を引き起こした原因には、常に販促面の特効薬的戦術ばかりが先行し続けてきたツケが、今の現場環境を作り出したことを忘れてはならない。

住宅事業をソフト面とハード面に分離すると、生産系はやはりハード面を担う部隊であり、営業系はソフト面を担う部隊である。
実は生産系は漢方薬的な戦術、そして販売系は特効薬的な戦術をバランス良く使い分ける必要性があることが住宅経営には絶対に必要なのではなかろうか?

トヨタ自動車の企業文化などはまさしくお手本であり、日々改善、日々改善の繰り返しに作り上げられた現場力である。
製造戦略の第一の軸には、『製造現場に品質高い健全な管理風土を根付かせる戦略』であり、となれば、やはり日々改善を繰り返し継続できる現場管理の仕組みをひとまず定着させる必要が今、経営判断として腹をくくる時期に来たのではないだろうか。つまり人間の成長と同じ、『身体と心の成長のバランス』と全く同じと言っても過言ではない。
仮に売上成長ばかりが先行したとしても、製造責任を全うとする現場の志や、請負を履行する為の品質管理風土は、決して磨かれ成長していくものではなく、むしろ内面【現場】から経営を崩壊していくリスクだけを膨らましていくことになるであろう。

各現場の裁量に住宅品質が委ねられていて、クレームやコスト増に悩まれているならまずはお電話、お問い合わせフォームよりご相談ください。