職人目線での意識の向上

【コメント】

施工品質の向上と安定には、現場目線での意識の向上が欠かせません。
現場内で長い時間住宅建築に携わる大工職人様の意識は特に重要です。

こちらの写真は土台監査にお伺いさせていただいた際、「見えなくなってしまう部分だからこそ
きれいにしておかないと」とおっしゃっておられました。
現在の住宅の工程は、土台敷~床断熱敷設~床合板敷設~養生までを1日で終わらせることが多くなり、
見えなくなる部分への気遣いが薄らいできているように感じます。

こちらの写真は、床断熱材を敷設する際に断熱材の印字がほぼそろっている写真です。
監査後に大工職人様にお話しをお伺いしたところ、「きっちり揃っていたほうが気持ちいいでしょう?」
とおっしゃっておられました。
職人様が意識をしていないと、現実的にできない部分になります。
以前の事例のように、現場の施工でも職人様の意識の高さによって、施工品質は間違いなく向上していきます。
大工職人様だけではなく、1棟の住宅を建築する為に出入りしている数十種の職人様全ての意識が高まれば、
お施主様にとって最高の住宅がご提供されるだけでなく、職人様自身の為にもなると思われます。

 

羽子板ボルトの施工状態

【コメント】

今回の品質を上げる為のスキルアップポイント!は、羽子板ボルトの施工状態となります。
5回目の構造躯体監査で現場に伺った際に、比較的指摘率の高い項目となります。
それでは、まずは『羽子板ボルト』について確認しましょう。
『羽子板ボルト』とは、主に木造軸組工法で使用する補強金物の一つとなります。
目的としては、地震や台風等による外力を受けた際に、『仕口』が抜けることを防ぐ為に横架材同士や
その他の構造体力上主要な部分を接合する為に使用します。

上の画像は、梁と柱を接合する部分で梁に座彫りを行い、横方向に引っ張っている部分です。
この部分は、今では専用工具も発売されていますが、殆どの大工さんは『ラチェット』や『メガネ』と
呼ばれる『レンチ』を使って、ナットを手締めされる事が一般的と考えます。
機械締めが出来ないので、後でやろうと思っていながら忘れているケースが多いと考えられます。

また、こちらの画像は、よく見て頂くと梁に二か所の穴が開いていることが確認出来ると思います。
ナットの閉め忘れどころか、『羽子板ボルト』の施工そのものが忘れられている状況となります。
どちらの場合も、この様な状況では金物本来の働きが出来ません。
施工後の確認を確実に行う事で、品質向上の一歩とされてはいかがでしょうか。

 

わかっていても、手を加えないままに

 

【コメント】

現場監査における不備の要因を4つのカテゴリーに分類すると『設計』『現場管理』『職人』『商品』となる。
『設計』の面では、図形の整合性、いわゆる誤記や新しい図面が職人様まで行き渡っていない等の原因が多いが
それ以外にも図面が分かりにくい為にミスにつながるという場合もある。
弊社の5回目監査では、構造躯体のチェックを行うが、その中に、柱、梁、筋交い等の接合金物も含まれる。
監査士様いわく、あるビルダー様では、設計図書では柱頭、柱脚金物の告示記号(い・ろ・は・・・)と記載され、
それにみあった使用金物の凡例が書かれているが、毎回使用されている金物が同じであるにも関わらず、
凡例の金物は違う製品であるという例が意外と多いらしい。
職人様も、『同じビルダー様の現場に何度か入って仕様はわかっているが、応援などで
初めて現場にくる方もいるので、使う製品を図面に落とし込んでほしい』というのが本音である。
作業の効率アップ、ミスの減少につながるので、試みていただきたい。

2017年度ACU第5クール 1回目が開催されました

弊社、NEXT STAGE GROUPでは全国数万件の施工管理実績と事例をもとに、我々しかできない
独自の実践的プログラムをご用意し、現場管理者としての思考や実践的ノウハウを含め、
次世代へ期待される現場マネージャーへの育成を目指しております。

この度「現場管理者向け実践養成講座【A.C.U】」の2017年度
第5クール 1回目が開催されました。

第1回目は開講式から始まり、【現場管理に最も重要な「人間力」「コミュニケーション力」を磨く】
【現場管理業務の概論を解り易く学ぶ】をテーマに学びました。
  



【今後の開催日程】
第1回 2017年  1月27日(金)/ 28日(土) 開催済
第2回 2017年  2月24日(金)/ 25日(土)
第3回 2017年  3月24日(金)/ 25日(土)
第4回 2017年  4月21日(金)/ 22日(土)
第5回 2017年  5月26日(金)/ 27日(土)
第6回 2017年  6月23日(金)/ 24日(土)

【開催時間】
 金曜日:13:30~17:30
 土曜日:  9:00~12:00
 
※詳細及びお申し込みにつきましてはこちらをご覧ください。
 
事務局(お問い合わせ)
株式会社 NEXT STAGE  ACU事務局
TEL:06-6809-3333
FAX:06-6809-3332
※メールでのお問い合わせはメールフォームをご利用ください。

『クレームは組織に対するメッセージである』

消費者センターのクレーム件数のデータを調べてみると、産業全体で
1969年に年間5000件程度だったものが、2006年には13万7000件に増えている。
また、クレームの内容を分析しても年々複雑化し、その内容を本当に受け入れるべきか否かの
 判断をさせても非常に困難になってきていると言える。

顧客満足を定義するとすれば、一般的に商品力、サービス力、価格力、ブランド力の
4つと言っていいであろう。
自らが買い手の立ち位置に置き換えれば、その優先順位も変化するに違いない。
また逆を返せば、この4つの要素が叶えられないと、常にクレームが起きる要因になると言えよう。
特に住宅という非常に単価の高い消費行為には、命懸けに近い、真に迫るクレーム内容が多いことも
住宅産業の特徴である。
なぜならば、一生に一度という一回性の家づくりだけに、よりクレームも拡大化し易いのである。

もうひとつ、消費者センターのデータから読みとったデータとして、クレーム内容の上位を調べてみると
1位はやはり『商品の不良、欠陥』であり、続いて2位は『顧客対応』である。
続いてシステムエラーや、顧客自身の勘違いと続く内容であった。
しかし一方、企業が提供する商品やサービスを長く愛する顧客側に立ったアンケート結果などを
紐解いていくと、むしろ4割近い優良顧客のその発端は、実は『クレームの対応方法』にあったと
回答していることも事実である。
恐らくクレームひとつひとつに対し、きっとその企業が消費者の目線で真摯に耳を傾け、
一生懸命に対処している姿勢を評価されていたに違いない。

我々の住宅産業においても、販売第一主義を貫くこともわかるのだが、住まいを製造する事業として、
もう一度、今までに見過ごした誤りや、企業本位の仕事の進め方に警告を与えてくれていると
謙虚に捉えれば、実は『クレームは組織に対するメッセージ』であると言えるのではないだろうか?
また、クレームに対する向き合い方ひとつが、
これからの企業成長を左右する非常に貴重なマーケティングではないだろうか?

家づくりを通じて、企業は常に商品やサービス改善の繰り返しを怠ることなく、
日々改善サイクルを企業文化として根付かせることこそが、
真の顧客満足を生む原理原則であると言えよう。